【2022.5.13更新】写真を新しくし、見やすく編集しました。
トランペットってどうやって洗うの?
トランペットって水に濡らして良いの?
こんな声を生徒さんからよく聞きます。
大切なトランペット、いつでも綺麗に使ってあげたいですよね。
綺麗に使うために必要になるのがお手入れ。トランペットは自分で分解して丸洗いをすることができます。
時間のない方のためにサッと手軽に行える方法もご紹介するので、是非これを見て実践してみてくださいね。
お手入れ用品についての記事はコチラ↓
掃除を始めるその前に
まずは掃除に必要なアイテムを揃えてから始めましょう!
ここでいう掃除は水で丸洗いのことです(^^)
全て分解するので手順も用意するものも多くなりますが、大切な楽器のためにもしっかり準備してあげましょう。
掃除に必要なもの
- バスタオル…楽器を分解する際に下に敷きます。傷がつかないようにするものなので、柔らかい素材であればなんでも良いでしょう。
- スポーツタオル…楽器を洗う際に水を溜める容器に敷きます。
- 楽器が丸々入る入れ物…水を溜めて楽器ごと浸けます。私は洗面所に水を張って洗っています。
- 中性洗剤…台所用洗剤でOK。裏に「中性」と書いてあることを確認しましょう。
- フレキシブルクリーナー
- マウスピースブラシ
- クリーニングスワブ・マウスピーススワブ
- クリーニングロッド ・ガーゼ
- ガーゼ・綿棒・柔らかい布
- いつものメンテナンス用品(オイル、グリス、クロスなど)
- ジッポーオイル…古いグリスを拭き取るのにあれば便利です。ホームセンターなどで購入できます。
掃除を始めましょう
楽器を全てバラす
まず、用意したバスタオルを広げ、その上に楽器のバラせる部品は全てバラして待機させます。
最初のうちはどこがどのパーツかわからなくなってしまうこともあると思うので、ついていた向きや場所の近くに置いておくとわかりやすいと思います。
分解したパーツはどれもとても繊細なので、踏んだり落としたりしないように注意してあげてくださいね。
洗浄用の液を作る
ここで楽器が丸々入る入れ物にぬるま湯(もしくは水)を溜めていきます。溜める際、一緒に中性洗剤を3プッシュくらい入れて混ぜておきます。
絶対に熱湯は使わないようにしましょう。火傷の危険もありますし、楽器のメッキが剥がれるという事件が起きます。
私は洗面台に栓をして水を溜めています。洗面台の素材が硬いので、楽器に傷がつかないよう底にスポーツタオルをひいています。
こんな感じで泡立ちました。(泡立たなくても混ざって入ればOK)
楽器をお風呂に入れる
1〜2分程放置して汚れとなじませます。
その後、フレキシブルクリーナー(上の写真参照)を主管をはじめとする抜き差し管に通していきます。
汚れがたまっていると何やらモヤモヤした物体が一緒について出てきます。ヘドロです。
楽器屋さんによると、主管(マウスピースからピストンにたどり着くまでの管)さえゴシゴシすれば、他の管はそんなに汚れないので水を流すだけでも十分だそうです。
一通りブラシが通せたら管内の洗剤をよく洗い流します。
ピストン部にはフレキシブルクリーナーNG!
これ、本当に気をつけてください。
ピストンにはオイルを挿すので、元々そんなに汚れはつかないそうです(リペアマンさんがおっしゃっていました!)
特に中学生や高校生の皆さん、間違った情報を信じている可能性があるので要注意です。
私も昔、中学生時代に先輩から教わった通り、ピストン部もゴシゴシ洗っていました。
もう何年もです。
数年前、楽器の丸洗いをして組み立てていると
あれ!ピストンが入らない!!!
という事態で大慌て。3番ピストンだけ途中で引っかかってしまい、急いで楽器屋さんに持っていきました。
これ、ピストンにフレキシブルクリーナーとかやっちゃった?
え!はい!やってます!
あ〜絶対アカンわ。ほら、ちっさい傷だらけやもん。この傷に引っかかってんねん。
そうなのですか…知らなかったです、もう何年もやってます…
という衝撃の出来事を経験しました…
幸いすぐに直していただけたので良かったのですが、ピストン部が傷だらけって、とてもショックで。当然音や動きにも影響は出ていると思います。楽器の命とも言える部分なのに…
なので絶対!ピストンはゴシゴシしないようにしましょう!
ピストン部には絶対にフレキシブルクリーナーを通さないこと!
部品も一つずつ洗いましょう
先ほどは楽器本体だったので、最初に取り外した管も同じように洗います。
本体と同じく管も主管は念入りに、その他もさっとフレキシブルクリーナーを通してから水洗いします。
バラした部品は管とピストン部に分かれますが、初心者さんは特にピストンはノータッチで良いと思います。後ほど、綿棒で軽く掃除します。
(ピストン部を水に付ける場合はバネやスポンジまで分解する必要があるので、楽器の扱いに慣れてきてから行うようにしたほうが良いと思います。なので今回は割愛しますね。)
組み立て
まず、表面の水気をクロスなどの柔らかい布で拭き取りましょう。
(乾くとそのまま水の跡がついてしまいます。)
そして管内の水気はスワブを通して取り除きます。
それができたら、実際に組み立てます。
わかりやすいように番号を振ってみました。
まず管達(①〜④)は古いグリスが残っていないことを確認します。
残っていればジッポーオイルを少量ガーゼになじませ拭き取ります。
ジッポーオイルは無くても良いですが、あると汚れが落ちやすいのでオススメです。
ジッポーオイルを使う際は換気を良くし、火器の近くで扱わないように注意しましょう。
①③の管にはチューニングスライドオイル
②④の管にはスライドグリスを塗っていきます。
スカスカすると、吹奏感や音色、響きにも影響が出てしまうので、ケチらずたっぷりと塗ります。
ピストン部下のキャップ(ボトムキャップ)とピストンの穴にも汚れが付くことがあるので綿棒で取ってあげましょう。
汚れが取れたら、バルブオイルを塗ってピストンを差し込みます。
最後に表面も磨いて…
完了!!!!
そんなに時間が取れないよって方に
もう一つ簡単な洗浄方法があるのでご紹介します。
1.マウスピースを除いた楽器本体(何にもバラしません)を持ちます。
2.ベル側から水を入れます。
しばらく入れているとマウスピースをつける方から水が出てきます↓
ピストンを全部押して、①〜③の管にも水を行き渡らせます。
3.数秒流し続けたらベルを下にして、吹き口の方から思いっきり息を吹きます。
しっかり両手で持ってから息を吹吹き込みましょう。動きやすい一番管や三番管(写真の①や③の管)が水や息の勢いで押し出されるのを防ぐためです。
すると管内の水が押し出され、汚れと一緒にベルから出てきます!!
4.この流れを何度か繰り返し行いましょう。私は3回ほど水を通します。
簡易的ですが綺麗になりますよ(^^)
最後に
いかがでしたでしょうか?
なかなか初めて楽器を洗うとなると、勇気も労力も要りますよね。
でもずっと綺麗な楽器を使うために…ぜひ洗ってあげてください!
何ヶ月かに一度分解して洗えれば綺麗なまま維持できると思うので、その合間は最後にご紹介した方法で水を通し、汚れをつきにくくしてあげて入れば良いかと思います(^^)
ぜひチャレンジしてみてくださいね♪
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